エジプト3~ホルス‐コム・オンボ(2018年5月)

ホルス神殿 私が好きなエジプトの神は、 古代エジプトの知恵を司る『トト神』、 生きた王の象徴『ホルス神』、 そして再生の女神・強き母・王座を守るものの象徴『イシス神』なのですが、 ここは、その『ホルス神』を祀る神殿です。 ハヤブサの頭を持ち、太陽と月の両目をもつとされています。 有名なシンボルである『ウジャトの目』は、ホルスの左目(月)のことだそうで、すべてを見通す知恵や、癒し・修復・再生の象徴です。 ルクソールの南、エドフという小さな町にある、ホルス神殿。 こちらは、歴代のファラオが増築を繰り返し、巨大になったカルナック神殿とは対照的に、神殿建築の基本に忠実に、シンプルで美しい造りが特徴です。 塔門には、ホルス神とその妻ハトホル女神の前で敵を討つ、プトレマイオス12世が描かれています。 ここでは年に一度、ホルス神とハトホル女神のための儀式が行われていたそうです。 これまた私が最初にエジプトに行きたいと思ったきっかけになった、デンデラの『ハトホル神殿』から神像を迎え、行われていた儀式だとか。 奥の至聖所には、復元された神輿があります。 これに乗って二人が出会うのです。 オシリスとイシスの子供として生まれたホルス。 父オシリスを暗殺したセトと争い、みごと仇を討った、その力と頭の良さに惹かれます。 そのため、わが家にはホルス神の像が7体ほど。 レリーフがとても好きで、エジプトを訪れる度に購入してしまいます。 コムオンボ神殿 この神殿には、二つの入口があります。 神殿の正面から向かって右半分は豊穣の神であるワニ神ソベク、左半分はハヤブサ神ホルスに捧げられている、世界でも珍しい二重構造の神殿です。 ここでの見どころのひとつは、こちらの壁画。 妊娠している女性の出産シーンや、メスなど医療器具が、壁画いっぱいに描かれています。 古代エジプトの医療が、いかに進んでいたかがわかりますね。 また、こちらも古代エジプトの文明がいかに優れた技術を持っていたかがわかる遺跡。  ナイル川の水が、井戸のように掘られた穴のどこまで来ているかがわかる装置、ナイロメーターです。 これを基準に、氾濫や渇水の予測をし、農作物への影響を判断していたようで、なんと、それをもとに税を計算していたとか。つまり、豊作が予想される時期には税は高く設定されていたのです。 なんと素晴らしい設備なのでしょう。社会としてのシステムがとても成熟していたことがうかがえますね。 そしてこちらの壁画では、トト神とホルス神がアンク(木)の精油を皇帝にかけています。 これは、永遠の命を意味し、皇帝の力の象徴でもあります。 このころからすでに、精油の作り方を示す壁画があるのです。精油は私のライフワークにも縁が深く、とても興味深いものでもあります。 こちらは、左の二人の女性に注目。 クレオパトラ二世と三世が描かれています。 珍しい医療の壁画を始めとして、とても見どころの多い神殿です。 ぜひ訪れてみて下さい。   次回はいよいよ、私の大好きなイシス神殿があるアスワン地区へ! お楽しみに!

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エジプト2~ルクソールを巡る(2018年5月)

ルクソールを巡る 今回の旅の始まりは、ルクソール。 ここは、ナイル川を挟んで東岸と西岸に見どころが分かれていて、東岸は日が昇る『生者の都』とも、『神の都』ともいわれていました。 その中心にあるのが、国家最高神であるアメン神のために作られた『カルナック神殿』と、その副殿、『ルクソール神殿』。 到着したのが夕方で、そのままライトアップされたルクソール神殿を見にいきました。 昼間の遺跡とは別の顔を見せるナイトツアーは、幻想的で、タイムスリップしたような気持ちになります。 見どころは、建設や修復に携わった、アメンヘテプ三世、ラムセス二世、ツタンカーメン王とアンケセナーメン王妃といった巨像、大列柱廊、レリーフなど。夜のルクソールは、圧倒的な存在感です。 こちらの神殿、図をみると少々進路が曲がっています。 これは、神殿の正面を太陽の昇る東側に向けるためだったとか。 まさしく、昇る朝日のパワーを存分に受けて、栄華を極める王をたたえる神殿。 『生者の都』を象徴する一つといえます。 エジプト最大級の神殿 そして私が感動したのが、エジプト最大級ともいわれる神殿、『カルナック神殿』。 こちらは、代々のファラオたちが増築を繰り返し、2000年間かけてここまでの大神殿となったということです。 オシリス神のポーズをとるラムセス二世。 像のポーズには意味があり、片足を前に出した動きのあるポーズは生前の姿を、こうした足を出さずに手を前で組んだ形は死後神となった姿を表しているそうです。 どの神殿でも、巨大な列柱に圧倒されますが、それらの形には色々なデザインがあり、柱の形状には一本の木の幹か、あるいはパピルス(紙の原料となった草)やロータス(蓮)を束にしたイメージの、二通りに分けられるそうです。また、柱の天辺の飾りにも、色々な形状と役割があるとか。 第6塔門を過ぎたあたりに、有名なロータス(はす)とパピルスを表した柱があり、左右それぞれが、上下エジプト(その昔、ナイル川に沿って分かれていたいくつかの国家が上エジプトと下エジプトという2つの統一国家にまとまったとされている)を象徴しているとのこと。 ロータスの面と、パピルスの面があるので、ぜひ見てみて下さい。 私の大好きなハトシェプスト女王のオベリスクや、 スフィンクスの参道も圧巻です。 そしてここには、アガサ・クリスティー原作の映画『ナイル殺人事件』のロケ地もあります。 梁の上の落ちそうな石。 劇中では、この石を落として主人公を殺害しようとする場面があります。 よかったら見てみて下さい。 ファラオたちの眠る街 『死者の街』ともいわれる、ファラオたちが眠りにつく西岸。 こちらの見どころは、まず、ツタンカーメンが今も眠る、数十人のファラオが葬られている『王家の谷』。 王妃や王女、王子、貴族たちが眠る、数多くの美しいレリーフが見られる『王妃の谷』。 また、アメンヘテプ三世の葬祭殿前にあった『メムノンの巨像』。 こちら、地震でひび割れ、右側の像が夜明けに音を発していたとか。 修復でその音が鳴らなくなってしまったそうですが、一度聞いてみたかったです。 さらに、私が大好きな女王、『ハトシェプスト女王葬祭殿』もあります。 こちら西岸は、徒歩で歩く距離も長くなるので、飲み水をたくさん用意しておくことをおススメします。 次回は、ルクソール以南にある神殿群、エドフのホルス神殿や、医療のレリーフが素晴らしいコム・オンボ神殿などをお届けします。 お楽しみに!

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エジプト1~エジプトとわたし(2018年5月)

エジプトとわたし 今回は、ゴールデンウィーク、7回目のエジプトです。 今から約20年前、私は初めてエジプトを訪れました。 私が最初にエジプトに行きたくなった理由は、占星術のパピルスを購入したかったから。 デンデラ神殿にあるその天空図は、古代エジプトの神殿に最初に書かれた天空図と言われています。 今そこにあるのはレプリカですが、本物はナポレオンによって持ち去られ、フランスへと渡り、ルーブル美術館に展示されています。 その天空図を見たいという想いから、訪れたのが理由の一つ。 また、20代後半の頃、友人たちとスピリチュアルのワークショップをやっていた時期があるのですが、そのころは精神世界のことが流行っていて、私たちもチャネリングをしていました。 ダリル・アンカというアメリカ人男性が、チャネリングによって地球外生命体『バシャール』と交信出来るようになったとして、話題になっていたころです。ご存知でしょうか。 その会で、一つの部屋の壁に、ある影が映りました。 これは何だろうと、その形を色々と調べてみたところ、その影は、エジプトの神、トト神の姿だったのです。 この二つの理由から、私はいつか絶対エジプトに行きたいと願い、気合十分で訪れたのが、最初です。 2000年になる頃初めて訪れたエジプトで、ギザでクフ王のピラミッドに入ったとき、急激に足が重くなり、前に進まなくなってしまいました。 後ろから友人にお尻を押されながら、どうにかこうにか、やっとのことで進んでいたその時、突然メッセージが降りてきました。 〝クフ王のピラミッドに5回来たら、このピラミッドの意味を教える“ そのメッセージが届いたその強烈なイメージと、チャネリングで見たトト神の影へと思いをはせ続けた20年間の想いがあいまって、初めてのエジプトからくぎ付けになってしまった私は、その後何度も訪れることとなったのですが、約20年かけて7回エジプトを訪れ、ついにクフ王のピラミッドに入るのが5回目となる今回の旅が、スタートしたのです。 この旅の最後に訪れたピラミッドで降りてきたメッセージとは… 今回も、盛りだくさんで数回に分けてお届けしたいと思っていますので、お楽しみに! もうひとつの縁 今回の旅では、他にも長年感じていたことが繋がった瞬間がありました。 10代の頃からよく見ていた夢があります。 神殿の真ん中に女神が立っていて、川が流れています。 40歳になる頃初めてエジプトに行くまで、その夢は何度となく見続けていましたが、何の川なのか、どこなのか、全くわからないままでした。 その昔、ナイル川が氾濫する度に助けていた女神がいたという話を聞いて、すぐにこの夢に思い至った私は、何度も見るこの光景と同じ場所を発見したのです。 フィラエ島、イシス神殿。 その夢と同じ構図、同じポーズのわたし。 イシスもまた、私が惹かれてやまない女神です。 やはりエジプトやギリシアなど古代文明とはかなりのシンクロを覚え、ルーツを感じます。 きっとこれからも何度も訪れることになるでしょう。 皆様にも、訪れるとなぜか落ち着くような、あるいは気持ちが昂るような、そんな場所があるかもしれません。 ぜひ旅を楽しんでください!

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